記事を更新しました
日本の医師免許試験の受験資格
以前の記事を更新しましたのでご確認ください。
日本のあるエージェントが、ルーマニア医学部のうち、2つの医大の卒業生だけが日本の免許試験を受けられると言っていると聞いたことがあるかもしれませんが、本当でしょうか? ルーマニアの医科大学を卒業(EUでの医師資格取得後)後に「留学生は日本の医師免許試験を受けることができるのか」あるいは「すべてのルーマニアの医科大学は同じ条件なのか」など、とても大切なことですからあらかじめ確認しておく必要があります。
下記の説明によって、ルーマニアの医学部を受験する際の疑問を解消するために「ステップバイステップ」のガイド【1~16】を作成しましたのでご参照ください。
尚、
※日本国内では「共用試験」(CBT&OSCE)の事前合格が求められるようになります(2026年より)。その影響で日本における海外留学生の「医師国家試験受験資格」の認定プロセスに変更が生じる可能性があります
※その他にも厚労省の受験資格認定基準が変更になる可能性もあります(制度変更、WFMEの解釈など)
※これらの変更は大切です。厚生労働省のサイトを定期的に確認してゆく配慮が必要です
では、順番に説明します。
1. 厚生労働省のホームページで、日本の医師免許試験の受験資格を確認する: ここをクリック
2. 下にスクロールすると、この表があり、医学生が海外の大学を卒業した場合、その大学がWHOの世界医学部名簿に登録されていなければならないと書かれています(次のステップで説明するように、USMLEを受けた学生が日本の医師免許試験を受けられるのはこのためです)。
WHOのWorld Directory of Medical Schoolsに原則報告されていること
3.「World Directory of Medical Schools」はWFMEの企画です: ここをクリック
World Directory of Medical Schools
4. このリンクにアクセスして、WFME によって認定されている国を確認します:
ここをクリック 認定国の「Recognition Status」が紺色で表示されており、ルーマニアもその 1 つです。
5.ページを下にスクロールすると、ルーマニア (すべての医科大学を含む) がすでに 2028 年まで WFME 認定を受けていることがわかります。
6. WFME は、ECFMG によって承認された組織の 1 つです。 ECFMG 認定は、米国の医療システムに入る国際的な医学部卒業生の資格を評価するための基準です。
7. このことから、「World Directory of Medical School」に掲載されるためには、ECFMGの資格基準を満たす必要があることが理解できます。
8. それでは、World Directory of Medical Schools の公式サイト( ここをクリック )にアクセスしてみましょう。
9. 「Search the World Directory」というボタンをクリックします:
10. 国名欄で「ルーマニア Romania」を選択し、「検索 Search」をクリックすると、ルーマニアのすべての医科大学を検索できます。
11. ルーマニアの医科大学のリストは、以下のように表示されます。 12. 任意の大学名(例:ブカレストの国立カロルダビラ大学「Carol Davila」)をクリックします:
13. "スポンサーノート" 「Sponsor Notes」をクリックする:
14. 海外外大学医学部卒業者は ECFMG に ECFMG 認定を申請する「資格がある」とあり、海外大学医学部卒業者が日本の医師免許試験を受けることができることを暗に示していることがわかりますね。
15. ステップ11-12に戻って、ルーマニアの他のすべての医科大学をチェックしてみてください。ここでは、私立ティトゥマイオレスク大学医「Titu Maiorescu」の例を挙げますが、卒業生がECFMG認定を受ける資格があることも記載されていることがわかります。
16. ルーマニアのすべての大学を調べた結果、すべての医科大学の卒業生は ECFMG 認定を申請する資格があります。従いまして、MedStudentAbroadの見解として「ルーマニアの各医科大学卒業者」は日本においても、厚生労働省が定める日本の医師免許試験を受験する資格を有すると解釈しております。
以上ですが、冒頭にも記載した通り大切な事項ですから厚生労働省による発表など定期的にアップデートし確認いただけるようお願いいたします。
更新日:2024年1月16日